さくら色

     この国の悲しみもよろこびも眺めてきたねさくら色   ☆   春のせいでしょうか。 水晶のせせらぎに、桜の花びらを散らせたくなりました。 ちょうど手元には、昔買ったクンツァイトがたくさんあります。 このクンツァイトを眺めるたび、さくらのようだなって。 ずっと思っていたのです。 でも、自分がつけるために結ぼうと思ったことは一度もなかった。 やっと、今。 わたしのために形になりました。 ☆ 悲しみも喜びも、ふくよかに受け止めることができるよう。 このさくら色が、わたしの一部となりますように。