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さくら色

 

 
この国の
悲しみも
よろこびも
眺めてきたね
さくら色
  


  

春のせいでしょうか。

水晶のせせらぎに、桜の花びらを散らせたくなりました。

ちょうど手元には、昔買ったクンツァイトがたくさんあります。

このクンツァイトを眺めるたび、さくらのようだなって。

ずっと思っていたのです。

でも、自分がつけるために結ぼうと思ったことは一度もなかった。

やっと、今。

わたしのために形になりました。

悲しみも喜びも、ふくよかに受け止めることができるよう。

このさくら色が、わたしの一部となりますように。

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